難病発症から通院・服薬をやめるまでの20年

潰瘍性大腸炎などの病気の体験記

11.退院

入院してから十数日後、やっとシャワーを浴びる許可が出たり、退院へ向けての準備として週末に自宅へ戻るように指導されました。

消化器内科なので、同じ部屋の人たちはたいてい手術をして、経過がよければすぐ退院していくので、皆私より先に退院していき、新しい患者と入れ替わっていきました。

放射線治療などをしている方もいたりして、夜中に泣いている方や痛みで苦しんでいる方が多く、ある方は、退院の挨拶のときに「私は手の施しようがないと言われました」と言っていました。私は西洋医学には限界があるけれども、自然治癒力があるので、「そんなことはない、絶対治りますよ」と励ましましたが、その後その方はどうなったのかわかりません。

朝は、担当医が部屋を訪ねてきてくれるのですが、私は医者の存在というのが怖くてとてもいやだったし、検査結果を待っている日々というのも心が落ち着きませんでした。それだけでもつらいのに、「手の施しようがない」なんて言われるとは、やはり西洋医学は医学の進歩よりも恐怖の方を感じてしまいます。

とはいえ、看護師さんは朝から元気に笑顔で働いていて、やさしく接してくれるし、食事を作ってくれる人、運んでくれる人、掃除をしてくれる人、入院中お世話になった方々に感謝して二十五日間の入院生活を終えることができました。

 

ブログを読んでくださり感謝しています。

次回に続く