難病発症から通院・服薬をやめるまでの20年

潰瘍性大腸炎などの病気の体験記

33.便を出す恐怖から感謝へ

 潰瘍性大腸炎の症状の一つに下血があります。

 便に少し血が混じっている状態から、血だけがジャーっと出てしまうという症状まで経験しましたが、思ったよりも少なかったときは少し安心し、思ったよりも多かったときはショックを受け、排便後、自分の便にどのくらい血が混じっているか確認するのは怖いものでした。入院時は、トイレに行くたびに看護師さんを呼び出して、便の状態を確認してもらう決まりになっていて、排便の回数や出血量が多いと入院が長引くし、血が出るのが嫌なので排便を我慢したり、血がたくさん出ませんようにと祈るような気持ちでトイレに行ったり、精神的にも良くない状態でした。

 しかし、自然治癒力のことを知ったり感じたりするようになってから、気持ちの変化がありました。下痢をしても、炎症が起きているからではなく、腸に不要なものが入って早く排泄しようとしているだけだから、排泄してくれる嬉しさというか、私の体はちゃんと機能していると思うようになったのです。そうすると恐怖感がなくなり、自然治癒力の邪魔さえしなければだんだんと治まっていくということがわかりました。

 そして、恐怖感はなくなり、どんな便であれ、排便した後にはいつも「ちゃんと働いてくれてありがとう」「えらいね」と感謝の気持ちでいっぱいになります。

 

今日も素敵な一日でありますように。

 

※難病発症から通院と服用をやめるまでの二十年の体験記はブログの一から二十一に書いています。