難病発症から通院・服薬をやめるまでの20年

潰瘍性大腸炎などの病気の体験記

34.仕事のストレス

 体の不調にはストレスが大きく関わっています。私の場合は、大学を卒業し、就職してから三か月後に潰瘍性大腸炎と診断されたので、仕事が関係しているのではという疑問は長い間気にかかっていたことでした。

 就職氷河期、大学卒業間近にやっと見つけた職で、大学で勉強したこととはまったくの別世界に飛び込みました。専門的な知識が必要なため、仕事の後、夜は学校で勉強し、一所懸命やってきました。そして、結局他にやりたい仕事もなかったし、転職せずにずっと同じ仕事を続けてきました。

 就職したての頃は、未経験の事ばかりでストレスがかかります。そして、数年経つと仕事に慣れ、任される仕事が増えてきてストレスがかかります。そして、またさらに時が経つと、仕事量はそこそこあるのに、年齢による体力や頭の回転の衰えから、若い頃のように仕事がこなせなくなりストレスを感じます。人間関係で悩む人もいるでしょう。つまりあらゆる年代でストレスはついて回るのです。

 潰瘍性大腸炎を発症した時、職場に病気のことは伝えてはいましたが、軽症だったため普通に働いていました。私の場合、同期、先輩、後輩がいない職場だったため、仕事がこなせるようになるにつれ仕事量はどんどん増えていったので、四十代に入ってから、仕事への向き合い方を少しずつ変えました。働く時間を短くしてもらったり、体調が悪い時は職場で横になったり、早退したり。

 仕事がストレスで病気になっているのかもしれないと思い、仕事を辞めるのも一つの選択肢ですが、ストレスとの向き合い方や意識の持ち方で同じ状況下でも変わることもあります。仕事への向き合い方というのは、病気のあるなしに関わらず誰もが考えていく必要があると思います。一日の大半、一生の大半を仕事に費やす日本人は特に仕事のストレスによる病気に注意しなければいけません。

 そして、振り返って思うことですが、もし就職前に難病になっていたら就職できなかったかもしれません。就職した後に病気になったのは、ラッキーだったと思います。仕事があるということはありがたいことです。見方を少し変えることも工夫のひとつです。

 

今日も素敵な一日でありますように。

 

※難病発症から通院と服用をやめるまでの二十年の体験記はブログの一から二十一に書いています。