難病発症から通院・服薬をやめるまでの20年

潰瘍性大腸炎などの病気の体験記

4.リンパ管腫

三十代半ば、突然、右鼠径部が腫れていることに気づきました。

病院で初めは脂肪腫という診断でした。

脂肪種は、大学生時代に両脇にできて手術をしているので、また別の場所にできたのかと思いましたが、その後誤診であることがわかり、リンパ管腫という診断に変わりました。

そして手術のため事前にMRIで詳しく調べたところ、とても深刻な顔つきで「体内に十個くらい腫瘍があります」と言われ、治療を断られました。数々の病院で「診察ができない」「こんな画像見たことない」と言われたり、軽い感じで「切ってあげますよ」と言う医者もいました。

正確にいうと三タイプの病院に分かれました。

治せる自信がないので断る病院、切ってみないとわからないという病院、切るのならできますよという病院。治せる自信がないのは仕方がありませんが、切ってみないとわからない、切るのならできる、明らかに切ってみたいという欲望を見せてくる医者もいて、西洋医学は怖いと思いました。

簡単に体を試し切りされてはたまったものではないので病院を転々とし、診てくれる病院を探していたら一年くらい経ちました。そして、やっと経過観察してくれる病院が見つかりました。そこで、最初の検査から一年経っていたので、再度詳しい検査をしたところ、今度は、「十個くらいの腫瘍なんてないですよ」と言われました。

ほんとにたくさんの病院を回ってきましたが、この一年間はいったい何だったのだろうと体も心もへとへとになり、西洋医学に対する不信感を持ちました。

右鼠径部のリンパ管腫は手術せずにしばらく経過観察していましたが、だんだん小さくなっていき、やがて通院する必要もなくなりました。

 

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次回に続く